2009年02月28日
【新聞記事】臓器移植10年
10年前の今日、臓器移植法に基づく臓器の摘出および移植手術が、国内で初めて行われました。
「臓器移植10年」に当たり、各新聞が特集記事を掲載しています。
脳死移植10年 臓器提供81例のみ(読売)
脳死移植10年 もう海外で臓器はもらえない(読売)
脳死移植:10年で81件 命のリレー、広がらぬもどかしさ 「仲間思うと少ない」(毎日)
脳死臓器移植10年 理解は広がるが、実施は低調(産経)
おすすめは、読売の2番目の記事と、産経の記事。朝日については、サイトで検索しても見つかりませんでした。(私が朝日新聞嫌いだからといって無視したわけではありませんので、あしからず)
記事のポイントをまとめると、
- これまで国内での実施はわずか81例
- 厳格な脳死判定は、医師不足の救急現場にとって大きな負担となる
- 5月にWHOで「指針」が決定されれば、海外での移植は困難になりそう
- 臓器提供への理解は進みつつあるが、意思表示カードやシールの所持率は低いまま
- 国会では3つの案が検討されているが、店晒し状態
臓器移植法ができる前は、脳死を人の死とすることの是非をめぐって、メディアで活発な論争が繰り広げられました。あの頃のことを思うと、臓器移植をめぐる現在の議論は低調の一語に尽きます。
熱しやすく冷めやすい日本人の性なのか、経済などほかのことで手一杯なためか。何となく、10年後の2019年にも、同じような課題が語られていそうな気がします。