2010年12月21日

【ニュース】小児がんの子をもつ親のための手引を、患者支援団体が作製


同じ立場や境遇の人が支え合う。



それがどれだけできているかどうかは、市民社会の懐の深さを示す一つの指標と言えるでしょうね。

小児がん:「死」と向き合う手引、患者支援団体作製 みとった家族、経験まとめる - 毎日jp(毎日新聞)

 小児がんのため余命が限られた子どもの親に必要な心構えなどを示した手引「この子のためにできること 緩和ケアのガイドライン」を患者支援団体が作製、19日に大阪市で開かれるシンポジウムで発表する。あえて「死」に踏み込んだ国内では例のない冊子は、子どもをみとった家族や医療関係者らの経験の結晶ともいえる内容となっている。

 「がんの子供を守る会」(東京都)を中心に、小児がん治療や緩和ケアに携わる医師・看護師、ソーシャルワーカー、養護教諭、子どもを亡くした家族らが協力して作った。「子どもにとっての死」「親や家族ができること」「痛みの軽減」「ターミナル(終末)期の過ごし方」など10項目を、B5判16ページにまとめた。

 末期がんの子どもが抱える恐怖や苦痛、寄り添い方にはいろいろな形があると説明している。子どもの思いを尊重するのが最善とし、そのために家族・医療チーム・学校の教師らがよく話し合うべきだと指摘する。病気の子どものきょうだいへの配慮や死別後の悲嘆(グリーフ)への向き合い方も考える内容だ。

 子どもの緩和ケアについて、医学書や体験記などは出版されているが、家族にも医療者にも通じる心構えを分かりやすく説く資料はこれまでなかった。年明けから、全国の専門医や保健所、特別支援学校などに配布する。家族には治療開始時に他の書類と一緒に医師から手渡すなど、ショックにならない形で手に入れられるよう工夫するという。

 作製に携わった同会のソーシャルワーカー、樋口明子さん(36)は「子どもが亡くなる可能性を考えるだけで罪悪感を覚える親もいる。子どもの思いに寄り添うため、親や医療関係者がよく話し合ってほしい」と話す。


「マニュアル」というと画一的なものの代名詞みたいに言われますが、多くの人が悩んだりつまずいたりするポイントがあるなら、それに注意を喚起し、対処法をアドバイスすることは、きっと多くの人にとって役に立つのではないでしょうか。

高齢化の進むこれからの日本、老いや病に関して経験知や学術知をうまく共有し、さらには体系化していく流れができることを期待します。

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