2013年03月19日

【コラム】「就活」と「終活」


終活について語っているというより、身内の思い出を語ったコラムです。



【編集局から】「就活」と「終活」 - 政治・社会 - ZAKZAK

昨年の秋、妻の祖母が入院し、お見舞いしたときのこと。院内の休憩所で談笑しつつ、おばあちゃんは「思い残すことはなぁーんにもない」と言いました。90年近い人生の中では夫に早く先立たれ、苦労も多かったでしょう。でも、そんな辛さはまったく感じさせず、カラッとした笑顔。不満など何もないのだろうな、と感じました。

10年ほど前、三重の山里から孫夫婦を訪ねて上京したのは印象深い思い出のようです。「あんたらがいてくれたから東京をあちこち見て回れた。本当にありがとう」。泊まりは拙宅、夕食はもんじゃ焼きというぜいたくとはほど遠い内容でしたが、感謝してもらえるのはうれしいことです。

そのおばあちゃんが先日、静かに旅立ちました。不平を言わず、感謝を忘れず。そういう人が「思い残すことはなぁーんにもない」という境地に達するのでしょう。


人間、それなりの年月を生きてくると、いくつもの「お別れ」を経験するものです。機会があればそれらを振り返り、できれば文章に書き起こしたいものです。先に旅立った人から学ぶことは、たくさんあるでしょうから。いわば生前準備の下準備、ですね。

上記の文も、声高に生前準備の大切さを説くわけではありませんが、「心構え」のようなものを教えられる気がします。心に残る一文だと思います。

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