2012年02月25日

【ニュース】「延命治療は患者意思反映を」 神奈川県の医療有識者会議が最終報告


なかなか意欲的・先進的な報告のようです。正式提出は、来月5日。



「延命治療は患者意思反映を」 神奈川県の医療有識者会議が最終報告 - MSN産経ニュース

 10年先の神奈川県の医療を検討してきた有識者会議は24日、死期が迫った場合に延命治療をするかどうかに患者の意思を反映させる仕組みづくりを求める最終報告をまとめた。命を助けることに主眼を置いた従来の医療から大きく転換。最終末期治療の自己決定に言及した。患者が意思表示する前提として、生と死の考え方である「死生観」を持つ重要性も指摘している。

 患者が治療を選択する考え方を盛り込んだ背景には、超高齢化の進展による医療費の伸びがある。報告書では、県内で75歳以上の後期高齢者が平成32年までに約44万人増え、人口の13・7%を占めると予測。医療体制を維持するため、医療サービスの提供には費用負担が伴う事実に目を向ける必要があることを提言している。

 さらに、増大が見込まれる医療費の抑制に向け、がん予防などを目的としたたばこ対策や医食農同源の推進による病気にならない取り組みも求めた。

 有識者会議は、黒岩祐治知事の肝いりで昨夏に設置された「医療のグランドデザイン策定プロジェクトチーム」。黒岩知事が掲げる開かれた医療の実現に向け、情報技術を活用し県民が自己医療情報を携帯電話などで閲覧できるシステム「マイカルテ」の導入の推進も盛り込んだ。最終報告書を来月5日に知事に提出する。


神奈川県の黒岩祐治知事はもともと、医療方面に精通したジャーナリストです。「成果」「らしさ」を出すために、この分野で結構思い切ったことしてくる可能性はありそうですねぇ。当ブログでも、継続してウォッチしようと思います。

最終報告書提出の際には、おそらく他のメディアでも取り上げられることと思います。その時には、また改めて記事にしますね。

ちなみに地元の神奈川新聞では、下記のような記事に。「死生観」のところを強調しています。

患者の「死生観」追記、最終報告書提出へ 県医療プロジェクトチーム/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

 県「医療のグランドデザイン策定プロジェクトチーム(PT)」の最終会合が24日、横浜市中区内で開かれた。延命治療1 件などに対する患者の意思を重視する方向性を明確にするため、最終報告書の前書き部分に「死生観」に言及した記述を盛り込むことを確認した。最終報告書は3月5日に黒岩祐治知事に提出する。

 PTは患者が納得できる医療に向けて、課題と方向性を多角的に検討してきた。最終報告書の前書き部分では、患者が治療を選択できる環境づくりに言及し、人それぞれの多様な死生観を尊重する趣旨の文言を追加する。知事の意向を反映した修正という。

 PTは神奈川1 件の医療を根本から見直す狙いで昨年8月に発足。(1)地域に根ざした医療(2)開かれた医療と透明性の確保(3)病気にならない取り組みの推進―を柱に14回の会合を重ねた。昨年12月の中間報告では、患者が診療情報を携帯できる「マイカルテ」の導入推進や「西洋医学と東洋医学の融合」「医食農同源」の考え方などを盛り込んだ。

 最終報告書を受けて県は「医療のグランドデザイン」の策定作業を本格化させ、2013年度改定の次期保健医療計画に反映させる。「マイカルテ」など可能な事業は12年度から着手する。


関連リンク:
医療計画 - 神奈川県ホームページ

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