2012年10月21日

【ネット記事】長生きの新しいパラダイムを考える


尊厳死や平穏死が声高に語られる昨今ですが、それとは違った切り口のお話。



精神科医の和田秀樹氏が最近『「自尊死」のすすめ」』という本を出しました。これは、その本の主張を短くまとめたものです。

長生きの新しいパラダイムを考える| nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

私がこの本を書いたそもそもの疑問は、患者の意思で治療をやめてもらうことが選べるのは、死の直前(おそらく長くても半年や1年の話だろう)だけでいいのかということがある。

・・・

ただ、自己選択が死の間際でないと許してもらえないというのもよく考えたらおかしな話だ。

たとえば、血圧が高かったり、血糖値が高かった時、薬を飲むことや、塩辛いものを控えることや、甘いものを控えることは、当然のことと思われているし、まず医師の治療方針を断ることはできない。

確かに血圧が高いのを放っておいたり、血糖値が高いのを放っておいた場合、おそらくは治療を受けた場合と比べて、寿命も縮むし、死亡率も高くなるだろう。

しかし、平均すれば、それは長くて数年の話だし、死亡率が数%増えるというレベルの話でもある。


尊厳死・平穏死は、終末期において延命治療を控えるといったことに重点が置かれています。それに対し和田氏は、生活習慣病などになった時点で、食事などを我慢したり薬を飲み続けるかどうかなど、延命効果を冷静に見きわめて患者が決めれば良い、というのです。

平均すると80歳(男性の場合だが)まで長生きできるけど、頭がぼんやりして、好きなものが食べられない人生と、平均すると77歳までしか生きられないけど、頭はしゃきっとしているし、甘いものや塩辛いものを好きに食べていい人生、どっちを選ぶかということだ。


最近の「胃ろう」をめぐる議論などもそうですが、世の中の風潮は極端から極端に流れがちです。今では胃ろうは悪者のように見られていますからね、一部では。それと同じように和田氏の議論も、誤って「医者の助言は不要」「生活習慣の改善は不要」といった風に曲解される危険は少なくないと思います。

和田氏が理想とするような選択が行われるようになるためには、まずはお医者さんたちの指導やアドバイスのあり方が変わらないと、でしょうね(ただ現実には、今でも医者に面従腹背して陰では好きなことやっている患者というのは、案外たくさんいると思いますけど)。

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