2013年11月07日

【ニュース】相続をめぐる民法改正案、来週にも国会に提出


改正案の方は、自民党内で了承されました。



婚外子:相続半分規定を削除 民法改正案を自民部会が了承- 毎日jp(毎日新聞)

自民党法務部会は5日、結婚していない男女間の子(婚外子)の遺産相続分を法律上の夫婦の子(嫡出子)の半分とする規定を削除する民法改正案を了承した。近く閣議決定される見通し。今国会で成立し、相続格差は年内に解消される公算が大きい。

最高裁は9月の決定で民法の規定を違憲と判断したが、部会では「家族制度が破壊される」などと保守系議員が猛反発し、了承手続きが遅れていた。この日は大塚拓部会長が(1)党内に「『家族の絆を守る』特命委員会」を設置する(2)法務省内にワーキングチームを設置する(3)両者が連携して法律上の配偶者を保護する相続の在り方について1年をめどに施策をとりまとめる-などの方針を示し、ようやく了承に至った。

一方、出生届に嫡出子かどうかの記載を義務付けた規定を削除する戸籍法改正案は、「司法が違憲判断したわけではない」などの反対意見が多く、了承を見送った。法務省は民法と戸籍法をセットで改正する意向だったが、戸籍法改正は困難になった。




二段目にあるように、保守系議員の反発で了承が遅れたものの、「善後策」を図ることで了承の運びとなったようです。さすがに最高裁で「違憲」とされたものをいつまでも放置しておくわけにはいかないですからね。

自民党内の議論は、ネットでも少し話題になっていました。主にリベラルな人たちの間で。

「家族制度を守れるのか」 婚外子相続の民法改正、自民から慎重論噴出 - MSN産経ニュース

「民法上の法律婚と自己矛盾し、結婚制度を否定する話になる。私は政府の人間だが、おかしいと思う」

 西川京子文部科学副大臣は23日の党法務部会で、9月の最高裁決定に基づいた民法改正案に反対した。

若手議員からも異論が相次いだ。

「親が亡くなった途端に、親の面倒を見ていない(事実婚の)子供が遺産相続に現れることがあるが、許されるのか」

「自民党は昨年の衆院選で『日本や家族の絆を取り戻す』と訴えて勝利した。家族制度を促す価値観をつくるのが立法府の仕事だ」

弁護士出身の柴山昌彦前総務副大臣も「戸籍や住民票の実務で混乱が生じる可能性が否めない。最高裁決定は尊重しなければいけないが、いかに家族制度を守るかパッケージで議論しなければいけない」と指摘した。




途中でもめても、結局最後はまとまる。良くも悪くも、自民党のお家芸が発揮された感じですね。民法改正案の成立は確実となりました。次は、「『家族の絆を守る』特命委員会」というのがどんなものを打ち出してくるのか、そして相続の体系がどう変わるのかが焦点になります。

一部では、配偶者の法定相続分を現行の二分の一よりさらに増やす、という案も出ているようですよ。個人的には、遺留分の縮小かできれば廃止をお願いしたいですね。あるいは、遺言による相続と遺産分割協議による相続で、相続税に差を付けるとか。

婚外子も相続平等 自民が民法改正案了承し今国会成立へ - MSN産経ニュース

部会では政府が提示した改正案について、「最高裁の判断をそのまま受け入れるのか」「家族制度を守る法整備と合わせて来年の通常国会で改正すべきだ」などの反発が相次いだ。このため、大塚氏が自民党内に特命委員会を設置し、1年をめどに家族制度を守るための諸施策をとりまとめることを提案し、ようやく了承された。具体的には、配偶者の相続割合拡大などを法務省とともに検討する。


この問題、引き続き注目して行きます。

#### 当ブログでは、寄稿記事ならびにブログネタを常時募集しています ###

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
p-4195264 at 03:34│Comments(0)TrackBack(0)ニュース記事 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字