2013年06月07日

【ニュース】千葉県が終末期医療に関する県民調査を実施


傾向は、鮮明ですね。



40歳以上男女の8割が延命治療を望まない県 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

調査は、高齢化が進み終末期医療の重要性が高まっていることを受け、県が今年2月、県内在住の40歳以上の男女を対象に、民間委託してインターネットを通じて実施。1万126人から回答を得た。設問は、死別した家族が受けた医療や、今後終末期を迎えた際、自分や家族への延命治療などについて約60問。

自分への延命治療について「望まない」は56・8%、「どちらかというと望まない」は29・3%と、ほとんどの人が延命治療を希望していないことが分かった。「望む」は3・3%、「わからない」は10・7%だった。

家族への延命治療は「望まない」が41・2%、「どちらかというと望まない」は35・3%で、こちらも7割超が希望しなかった。


今後はむしろ「望む」の人の方こそ積極的に意思表示することが求められます。何しろ、望まない方が圧倒的多数派なんですから。

一方で、終末期医療の実態について、一般の人はなかなか知り得ないのも事実です。仮に家族を看取った経験があったとしても、それは一つのケースでしかありませんし。その意味で、医療者の側からの啓発活動、一般人の側からの学習、双方が必要と考えます。

他方で、こちらの調査では興味深い結果が。

また、県では今年1月、病院や訪問看護ステーションなど医療機関へのアンケートも実施し、513の施設から回答を得た。

終末期の医療のあり方についてあらかじめ意思表明する「リビングウィル」について「必要である」と回答したのは全体の77・4%だった。


「必要である」としないところが2割以上あるのは、予想外に多いな、という印象です。「必要ない」から「あってもあまり意味がない」まで、ニュアンスはまちまちでしょうが。その真意というか、必要であるとしなかった理由、みたいなものもあわせて訊いてみたいですね。

県は「啓発プログラム」を考えているそうです。これがどんなものになるのか、そしてそのプログラムによって人々の意識に変化はあるのか。大いなる関心を持って見て行きたいと思います。

なお、東京都健康長寿医療センターによる調査でも同様の傾向が出ています。

高齢者「延命より苦痛緩和を」…終末期調査 : シニアニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

研究グループは昨年3月、同センターの外来患者を対象に終末期医療について意識調査を行い、1996年に行った同様な調査結果と比べた。968人が答え、平均年齢は77歳だった。

その結果、「がんなどで余命3か月とされた場合でも徹底した延命措置を望む」と答えた人は前回の9・3%から3・9%に減った。

「重い認知症や脳卒中で食べられず、寝たきりで意思表示も出来ない場合」の胃ろうなどの人工的な栄養補給については、「何も望まない」と答えた人は40%から47%に増えていた。


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