2015年08月20日

【ブログ記事】本当に悲惨な独り身の最期


はてな匿名ダイアリーへ18日に投稿された記事です。


筆者は、「田舎の総合病院に赴任して老人を看ている医者」とのこと。医療現場から見た「独り身の最期」について、厳しい現実を伝えています。
病院でもこういう患者は困ってしまう。骨が折れた、肺炎だ、入院させて治療するのはいい。だが、家族もいない、介護サービスも利用していない老人は治療が終わっても家に帰せないのだ。最初の内はまだいいが、老人は何度も繰り返し病気になる。

そのうち体力がますます落ちてきて、認知機能も衰えて、やがては独り暮らしなど全くできなくなって、やせこけてわけも分からない状態で運ばれてくる。

誰が世話をするのか?介護の費用はどこから出るのか?方針を相談しようにも、親族もいないのだから病院だけで考えるしかない。もちろんソーシャルワーカーが仕事をしてくれるが、果たしてこの老人は、自分独りで生きていけない老人は、生きている意味が、楽しみがあるのか?という思いを誰もが抱える。

そんな老人が治療不可能な状態になれば、家族に相談するまでもなく(相談する相手がいないのだから)ゆっくりと看取る、ということになる。わけが分からないまま、病院で誰にも見守られず枯れていく老人。

※読みやすくするため、改行を追加しました。
看取ってくれる家族がいるのが当たり前だった社会から、看取ってくれる家族がいない「独り身」がそこら中にいる社会へ。たかだか数十年で我が国は大きく変貌しています。統計などを見ればそのことは一目瞭然なのですが、人々の意識も世の中の制度や慣行もそれについて行けていない、というのが実情ではないでしょうか。

ひとまず、医療や介護に関して本人の意思を代理できる制度を法的にきっちり定めて、それを普及させないといけませんね。代理人なのか後見人かはともかく。

普及には、こういうことにあまり関心のない高齢者・単身者にも情報が伝わるように啓蒙活動することが大切です。その点で今回の記事は、問題提起・関心の喚起という点では意義深いのではないでしょうか。ただこうして話題になったとしても、ネットの情報にアンテナ張っている人しかキャッチできません。これを受けてテレビや新聞なども「おひとりさまの最期のリアル」みたいな企画をぜひ取り上げてほしいものです。それも、何度も繰り返して。

普及へのもう一つカギ、それは費用です。今でも生前契約を請け負ってくれるNPOなどはあるのですが、費用が百万を超えたり遺産をごっそり持っていかれるなどして、万人が利用したくなるサービスとは言い難いです。一定程度までなら、自治体が助成するというのもあっていいとも思いますが、どうでしょうか。

いずれにしろ、今後も家族抜きで老いや死に直面する人は増える一方ですので、当人がどう備えるか、行政など社会がどのような仕組みを築いていくかは、日本にとっての「大問題」です。医療費の負担ということを考えれば、家族がいるから自分は安心という人にとっても、利害の絡む話ですよ(あと、元記事にあるように家族から見放される人も一定数いるので「家族がいるから心配ない」とは言い切れませんし)。

さて元記事は最後に結婚のすすめを繰り広げています。さすがに「一人で死ぬのがイヤだから」と結婚する人はあまりいないでしょうし、我が国の非婚化は構造的な問題でもあります。ただ、未婚率を下げるまで行かないにしろ現在の急上昇に歯止めをかけるための対策は考えるべきでしょうね。少子化対策にもなることですし。



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