2014年08月09日
【雑誌】中央公論9月号:終活戦線異状あり
先月は「文藝春秋」が死についての特集を組みましたが、今月はもう一つの月刊総合誌「中央公論」が。
9日発売です。
最新号目次2014年9月号(8月9日発売)終活戦線異状ありそんな終活やめればいい養老孟司直葬、散骨、樹林葬、ゼロ葬……日本の葬送はどうなっていくのか対談 島田裕巳×村上興匡仕掛けられた終活ブーム 小谷みどりルポ●終活ビジネス最前線お棺に入ると見えてくる? 私の理想の葬儀柿ノ木坂ケイ相続税増税でわが家は大丈夫?羽田リラ僕が生前葬コンサートを開く理由小椋佳エッセイ 理想の最期堀文子/佐藤愛子/澤地久枝/田原総一朗毒蝮三太夫/横尾忠則/池内紀
「文藝春秋」がこの種の特集を組むのはしょっちゅうですが、「中央公論」は割と珍しい気がします。このブログで取り上げるのも初めて。同じ出版社の「婦人公論」の方は、これまた頻繁に死やその前後のことを取り上げていますけどね。現に最新号の特集も「家族の死」。
感じるのは、週刊ダイヤモンドや週刊東洋経済といったビジネス誌と、文藝春秋や中央公論といった総合誌(それも、月刊誌)の切り口の違いです。後者は、俯瞰的目線とでも言いますか、「現象を分析する」みたいな視点が強いですね。今回の養老孟司氏のように、高齢の知識人を出してきて「終活懐疑論」みたいなのを語らせるというのも、お決まりのようになりつつあります。
特集のタイトル「終活戦線異状あり」は、映画「就職戦線異状なし」をもじったものと思われます。終活は「就活」のもじりなわけですが、元々「就職戦線異状なし」自体が小説や映画の「西部戦線異状なし」をもじっていますので、いわば二重のもじりになっていますね。そこにあるふざけた感じに嫌悪感を持つ人が、生前準備それ自体を敬遠する風潮があるのが、残念です。