2014年05月16日

【ニュース】がん患者支援に募金を呼びかけた英国の19歳青年が死去


現地では首相が弔意を表するほどの関心事となっているようで。



末期がんの闘病生活をソーシャルメディアで公開してがん研究などへの募金を訴え、300万ポンド(約5億1千万円)以上を集めた英国のスティーブン・サットンさん(19)が14日、死去した。自らの死を見つめながら前進したサットンさんの生き方は、多くの人たちの共感を呼んでいる。

英BBCなどによると、英中部スタッフォードシャーで生まれたサットンさんは、15歳の時に大腸がんと診断された。がんは肺や肝臓に転移し、3年間で7回の外科手術と4種類の化学療法、放射線療法を受けたが、2012年に治る見込みがないと告げられた。

それでもサットンさんはくじけることなく、死ぬまでにやり遂げたい46の目標を立て、13年1月7日に「スティーブンの物語」というページをインターネット上で立ち上げ、闘病生活を公開する決断をした。

目標の中には、若者のがん患者を支援する団体に寄付を呼び掛けることも含まれていた。当初の目標は1万ポンドだったが、コメディアンや映画俳優ら著名人たちも支持を表明。支援の輪は瞬く間に広がり、13万人以上から300万ポンドを超える額が集まった。
サットンさんのご冥福をお祈りします。

すでに募金は日本円にして5億円以上集まっているとのこと。サットンさんの訃報を聞き、この額はさらに跳ね上がるのではないでしょうか。彼の志が死後も長く生き続けるといいですね。

彼の生きざま、死にざま、そして発した言葉は、人々に多くの感銘を与えたことと思います。さらに多くの人に、長く記憶されるためにも、上記「スティーブンの物語」はずっと保存していただきたいものです。そしてできれば、書籍化なり映画化してもらいたいものです。日本では断片的にしか情報が入ってきませんでしたが、こういうことに心動かされるという点で、国境や言語の壁はあまり関係ありませんから。

募金が250万ポンドを超えたときのニュース記事。4月下旬のことでした。JustGivingの過去最高額だそうです。

がんで治療の手だてがないと診断された英国の若者が寄付を集めるチャリティーサイト「ジャストギビング(JustGiving)」を通じて呼び掛けていた寄付が26日、250万ポンド(約4億3000万円)を超え、同サイトの記録を更新した。

・・・
 
サットンさんは25日、「とても気分がいいし、今のところは体調も安定しているといえる」とフェイスブック(Facebook)に書き込んだ。

「最近体調が良くなっている理由はいろいろあると思う。大げさに感動的なことを言いたくはないが、みんなの前向きな思いやサポートに本当に感謝していることは言っておきたい」

「僕の体にはまだあちこちに腫瘍があって危険な状態だけれど、まだここにいられることに自分はとても幸運だと感じている。そして、このように意義のあることを手伝える立場にあることを光栄に思う」

「僕から、そして将来このお金の恩恵を受けるすべての若いがん患者から、ありがとうと伝えたい。この数日間は、人間と世界はどれほど素晴らしい存在になれるのかということを僕に教えてくれた」


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