2014年04月03日

【ニュース】遺言公正証書のデジタル保存が全国で開始


大規模災害に備えるため、ということです。


公正証書遺言は、遺産相続の際に、最も確実なものとして扱われる。

しかし、東日本大震災では、遺言が保存されていた宮城・石巻市の公証役場にも、津波が到達したことから、遺言を災害から守るための対策が必要となっていた。

このため、日本公証人連合会では、4月から、遺言をスキャナーで読み取り、デジタル保存する取り組みを全国の公証役場で始めた。
日本公証人連合会のホームページでは、以下のように告知しています(2月4日付)。
《安心・安全のため遺言公正証書の原本を二重に保存します!!》

このたび、日本公証人連合会では、公正証書の原本を電磁的記録化して、これをその原本とは別に保管する、いわゆる原本の二重保存を実施することにしました。

これは、東日本大震災を教訓に、今後予想される大規模災害等の発生により遺言公正証書の原本・正本・謄本のいずれもが滅失する事態に備えたもので、重要な公文書の二重保存という政府の施策の一環であり、また、国民の権利保護と私的紛争の予防に重要な役割を果たす公正証書の原本保存の保管体制を整備・強化して、公正証書への信頼を一層確保しようとするものです。

平成25年7月1日から、東京公証人会、横浜公証人会、大阪公証人会及び名古屋市内の公証役場所属の各公証人において、そして、本年(平成26年)4月1日からは、全国の公証役場、公証人において、これを実施することにしております。
東京、横浜、大阪では、すでに昨年7月から実施済みとのこと。その時もあまりニュースなどにはならなかった気がします。今回も、今のところ伝えているのは上記FNNだけみたいです。消費増税やSTAP細胞のことなど他にニュースが多すぎて、埋没してしまっている感があります。

上記いずれの記事でも、具体的にどのような媒体等に保管しているのかはわかりません。セキュリティのこともあって、あまり詳しくは教えてもらえないのかも。ところで、公証役場などで使っているパソコンはまさかWindows XPではないでしょうね?

追記(2014-04-04 4:16)
共同通信もこの件を報じました。

災害対策、遺言書を二重に保存 公証人連合会が全国で取り組み - 47NEWS(よんななニュース)

東日本大震災をきっかけに公的機関が持つ重要文書の保存が課題となる中、日本公証人連合会(東京)は4月1日から、公証人が作成した遺言書を原本と電子データで二重に保存する取り組みを全国で始めた。

公証人が作る遺言書は原本が公証役場に保管され、本人には同じ効力を持つ「正本」が交付される。紛失したり火事や水害に遭ったりしても、一定の要件を満たせば再交付してもらえる。

震災では、被災地の公証役場に「津波で遺言書が流された」との相談が相次いだ。原本が流失したケースはなく再発行できたが、被害が出ていれば、紛争が起きた恐れがある。
 


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