2014年03月05日
【新聞記事】墓じまい、墓守の後継なく
「墓じまい」というのは、一般にはなじみのない言葉でしょう。
ただ今後は、多くの人にとって「自分の墓をどうするか」より先に「先祖の墓をどうするか」が生前準備の項目に入ってきそうです。
古里にある先祖代々の墓を撤去し、遺骨を永代供養の合葬墓などに移す「墓じまい」をする人が増えている。少子高齢化の時代になり、「墓守の後継ぎがいない」といった事情があるためだ。手続きを代行する業者も出てきた。・・・男性は今回、この霊園を運営する「霊園・墓石のヤシロ」の、墓じまいのサービスを利用した。証明書の提出などの手続きの代行から、古い墓の撤去、合葬墓で遺骨を永代供養する費用などまで含め、遺骨2人分で29万8000円(税抜き)。追加料金は1人分5万円(同)。墓の規模や移動距離によっても変わってくる。ヤシロによると、「子どもがおらず、墓守がいなくなる」などの声が増え、2009年に墓じまいのサービスを始めた。09~12年は年間2~9基の撤去だったが、13年は36基の依頼があった。社長の八城勝彦さんは「『無縁墓にならずに良かった』という声が多い。墓じまいの需要は今後も増える」とみる。
すでにある墓については「墓じまい(あるいは「改葬」)」が課題になって来ますが、現代を生きる人はそれを見越して、散骨や樹木葬、その他の合葬墓など、いわば後腐れのない方法を選好する傾向が強まるかもしれません。少なくとも「我が家はずっと将来にわたりお墓を維持していける」と確信し、断言できる人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
後半は、お寺などとのトラブルとのお話。離壇料トラブルについては、週刊誌やテレビなどメディアが積極的に取り上げれば、寺離れを加速させるような気がしてなりません。
「寺から公営墓地に墓を移そうとしたら、100万円もの支払いを求められた」。各地の消費生活センターには近年、「離檀料」に関する相談が増えている。国民生活センター相談情報部の加藤玲子さんによると、離檀料は、墓を移して菩提ぼだい寺から離れる際に支払う金のこと。寺への謝礼として慣習的に支払われている。「相場がいくらかなどを答えることは難しい。寺とよく話し合ってほしい」・・・代々世話になった寺に、いきなり「墓を移したい」と切り出すと心証が悪くなる。書類への署名と引き換えに、高額な離檀料の支払いを要求されるケースもあるという。
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